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発酵・醸造食品

ブーム拡大中 意外と知らない甘酒のヒミツ

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ヘルシーな飲み物としても注目されている甘酒

 甘酒の消費が近年大きく伸びている。「お正月やひな祭りなどハレの日に飲む飲料」というイメージが強かった商品を、季節を問わずに通年で消費する動きが広がっている。健康志向の高まりや美容への関心が深まる中、ヘルシーな飲料としても注目されており、多様な業界を巻き込んで新製品が次々と登場している。読売新聞調査研究本部の中村宏之主任研究員が、当節の甘酒事情を探った。
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右肩上がりの売り上げ続く

 最近、スーパーに足を運ぶと、数多くの甘酒が売られているのを目にするはずだ。価格帯も100円台から1000円を超えるものまで種類も豊富だ。複数を飲み比べてみると、さまざまな味わいがある。ただ、甘酒は子供の頃に少し飲んだ記憶がある程度で、大人になってから飲む機会はほとんどなかった――という人も多いかもしれない。しかし、今ある各種の商品を飲んでみると、「甘酒は老若男女を問わない、おいしいソフトドリンクである」と再認識するだろう。
 市場調査会社インテージ(本社・東京)のデータによると、甘酒の市場規模は年々拡大している。スーパーのレジを通過した甘酒販売額は、2010年に約32億7000万円だったのが、16年には約130億2900万円と急激に増えた。わずか6年間で、約4倍も売り上げが伸びたことになる。
 この調査がカバーしない流通分や、通信販売、全国各地の酒造会社や土産物店などが独自に販売している商品もあるため、実質的な市場規模はこれより大きいと見られている。
 甘酒はその製法で二つに分けられる。一つは米麹こうじの働きで米のでんぷんをブドウ糖に糖化した甘酒であり、アルコール分は含まれない。もう一つは、酒粕かすを水で溶き、さらに砂糖を加えてつくる甘酒で、1%以下の微量ながら酒粕に由来するアルコールが含まれる場合がある。
 甘酒人気が高まっている背景には、11年頃に巻き起こった「塩麹ブーム」がある。江戸時代からある塩麹を塩代わりの調味料に使った調理法や商品が人気を集めた頃から、消費者が発酵食品全般に注目する流れができ、甘酒消費も伸びるようになった。

「温故知新」森永の挑戦


 甘酒市場で大きな存在感を示しているのが、森永製菓だ。
 手軽に飲める甘酒の全国ブランドとして知られる森永製菓は、1969年にびん、74年に缶入りの甘酒を発売し、半世紀近い歴史がある。森永の主力商品は、酒粕と米麹の双方を使った缶入りの甘酒だ。
 その森永の定番商品が、ここ数年、冬場だけでなく夏場にも売れる勢いを見せている。
 2011年夏のことだ。東日本大震災の発生直後で、全国的に省エネが求められた際に、森永は市場にある提案を行った。それが「冷やし甘酒」だった。「冷やし甘酒」は、2000年から地域限定で売り始めていた商品だが、12年に全国の市場で販売を開始する。すると、猛暑下でも冷たく飲みやすい口当たりで、水分、塩分、糖分補給の助けになって夏バテを防止する――と人気を集めた。これがきっかけで、夏場の消費が伸びるようになったという。
 甘酒は「寒い時期に飲まれる」というイメージが強いものの、伝統的には夏場の飲み物として親しまれており、俳句では夏の季語であることはあまり知られていないだろう。明治の俳人・正岡子規は、「甘酒も飴湯あめゆも同じ樹陰かな」(1901年)と詠み、夏の木陰で甘酒を楽しむ情景を表現している。こうした意味で、森永が甘酒を夏の商戦に投入して成功を収めたのは、まさに「温故知新」と言える。
 ナショナルブランドの地位を確立している森永で、「市場調査や販売促進活動など、ロングセラーにするための努力を続けています」と話すのは、同社で甘酒のマーケティングを担当する田仲結子さんだ。同社は主に西日本向けにショウガ入りの製品を販売しているほか、季節によって味の微調整も欠かさない。原料供給が変動しても、安定した味や品質を出せるように常に数十種類のレシピを用意しているという。ブランド力に依存することなく、地道な活動を通じて市場の維持・拡大を図っている。

麹のプロ…酒造会社、みそ会社の甘酒

 清酒・八海山で広く知られる新潟県南魚沼市の酒造会社・八海醸造も、甘酒の製造・販売を積極的に展開している。「八海山の醸造元だから、酒粕から甘酒を作っているのだろう」と想像しがちだが、商品はその名も「麹だけでつくったあまさけ」――米麹を使った甘酒だ。118グラム入り(税別希望小売価格190円)と825グラム入り(同800円)の2種類を東日本中心にスーパーなどで販売している。
 酒造会社は酒造りに麹を使うことから、扱いに慣れている。同社が10年ほど前に甘酒を製品化して販売したところ、瞬く間に売れ行きを伸ばし、気に入った顧客が繰り返し買うほどの人気商品になった。その動きを南雲なぐも二郎社長は見逃さなかった。
 「これほど消費者のニーズが強いなら、量産が可能かもしれない」と気づいた南雲社長は、甘酒専用の設備投資を決断した。2013年、新潟の本社敷地内に甘酒製造の工場を建設して本格的に生産を始めたところ、予想どおり引き合いが強く、15年秋には追加の設備投資で生産能力を拡大した。
 現在も八海醸造は新たな生産設備を建設中で、今年7月に生産を始める予定だ。甘酒の売り上げは16年8月期に6億7900万円を記録し、同社は17年度にこの2倍以上の売り上げを目指すという。
 南雲社長は「一過性のブームに終わらせることなく、長期的に売れる商品に育て、清酒販売に並ぶ収益源にしていきたい」と意欲を示している。
 みそメーカーも甘酒の主力プレーヤーだ。

 みそ最大手のマルコメが販売する「米糀こうじからつくった甘酒」は、みそ製造で培った発酵技術を使い、無加糖ながら自然の甘さをしっかり感じられるのが特長だ。アルコール分もゼロなので、妊婦や子供が安心して飲める。
 14年から売り出したところ需要が急激に伸び、商品の種類もさまざまに増やしてきた。パッケージの工夫もポイントの一つだ。ふたを開けて電子レンジで温められる紙製パックは、少量の飲みきりサイズで便利だ。今年の3月には、ゼリー商品や高知県馬路うまじ村のゆずをブレンドした製品の発売も予定するなど、消費者ニーズに合わせた商品展開を図る。
 マルコメは16年度、甘酒関連の売り上げが約11億円となる見通しだ。みその売り上げが年間約400億円に達する同社にとって、全体に占める割合はまだまだ小さいが、今後の成長分野として甘酒にかける期待は大きい。同社国内マーケティング課の其田譲治さんは「牛乳を飲めない幼児がこれなら飲んでくれて助かる――という声が、若いお母さんから数多く寄せられている。今後も消費者ニーズをとらえていきたい」と語る。

「甘味×名酒」という夢のコラボ

 甘酒の世界では、「夢のコラボ」ともいえる強力な組み合わせが生まれている。
 和菓子の老舗である東京・日本橋の榮太樓(えいたろう)總本鋪(そうほんぽ)と今や世界的な人気を誇る日本酒・獺祭(だっさい)の蔵元である山口県岩国市の旭酒造が力を合わせてつくったのが、「和菓子屋のあま酒 榮太樓×獺祭」だ。「おいしい甘酒を作りたい」と最高の原料を探していた榮太樓總本鋪と、「日本酒の製造過程で生まれる香り高い酒粕を有効活用できないか」と模索していた旭酒造の考えが一致し、双方の伝統技術を合わせて開発した。

 「和菓子屋のあま酒 榮太樓×獺祭」は、1年以上の時間をかけて十数パターンの試作品をつくる中で、最も味わいの深い配合を見つけて完成させた。時間をかけて酒粕を攪拌かくはんし、さらに高圧力で乳化させることで均一化した。商品はなめらかな口当たりで、すっきりと飲みやすい味に仕上がっている。
 この甘酒は、酒粕の良さを最大限に生かすため、無香料・無着色で製造し、砂糖以外に他の材料を一切使っていないのが特長だ。甘酒の中では「高級カテゴリー」に入る商品で、スーパーなどでは1本あたり1200円(税別)で売られている。昨年11月の発売から4か月間で30万本以上を売り上げるほどの人気を誇っている。
 榮太樓の細田将己・副社長は「国産の酒米、山田錦を磨き抜いてつくる『獺祭』から生み出される酒粕は、華やかな香りと、雑味の少ないうま味が特長です。和菓子製造で蓄積した当社の技術を活用した甘酒を、年間を通じて楽しんでいただきたい」と語る。
 八海醸造や旭酒造ばかりではない。酒造会社では、大手の大関や月桂冠も甘酒販売に乗り出している。甘酒の商品開発はさまざまなプレーヤーが入り交じり、市場は大競争時代に入っている。

機能性に期待、大学発の製品も

 では、人気が高まる甘酒には、どのような効能があるのだろうか?
 発酵学が専門の北本勝ひこ・日本薬科大学特任教授は、甘酒の機能性について、「酒粕甘酒には、α-EG(アルファEG)など保湿成分や腸内で脂肪を包み込むレジスタントプロテインといった成分が含まれていることがわかってきました。米麹甘酒にはアミノ酸、ビタミン、オリゴ糖、麹セラミドなどの健康や美容に良い成分が含まれています」と解説する。
 こうした専門家の研究やコメントをもとに、「甘酒はヘルシーで美容にも良い」という見方が広がり、人気を押し上げているのは間違いない。これまでは「子供か60代以上の飲み物」と見られがちだった甘酒だが、最近は20代から40代の女性を中心に支持が拡大している。日本の伝統飲料が新しいコンセプトで現代によみがえっていると言えるだろう。
 北本特任教授自身も、埼玉県上尾市にある地元の造り酒屋と共同で甘酒を商品化し、「甘こうじ」の名で販売している。さらに北本特任教授は、東大OBの酒造関係者でつくる「東大蔵元会」とも協力し、<東大ブランドの甘酒>の商品化も検討している。いまや大学も甘酒をつくって販売する時代になっているのだ。
 大手企業や各地の酒造会社、そして大学まで、各種各様の試みで甘酒の研究・開発が行われ、新たな製品が次々と市場に投入されている。甘酒の潜在需要が大きく、これからも一段と伸びる市場であると期待されているからにほかならない。今後、どのような製品が出てくるのか。消費者の一人としては楽しみである。

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プロフィル
中村 宏之( なかむら・ひろゆき )
 読売新聞調査研究本部主任研究員。専門分野は、国際経済を中心とする内外の経済・ビジネス報道や金融市場、エネルギー問題。ロンドン特派員、米ハーバード大学国際問題研究所研究員、経済部デスクを経て現職。国際情勢と密接に関係する日本と世界の経済の動きを追い続けている。

2017年02月20日 13時00分

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くるま

悪夢の「マツダ地獄」を止めた第6世代戦略

一度マツダ車を買うと、数年後に買い換えようとしたとき、下取り価格が安く、無理して高く下取りしてくれるマツダでしか買い換えられなくなる。その「マツダ地獄」をマツダ自身が今打ち壊そうとしているのだ。
[池田直渡,ITmedia]

「マツダ地獄」という言葉がある。一度マツダ車を買うと、数年後に買い換えようとしたとき、下取り価格が安く、無理して高く下取りしてくれるマツダでしか買い換えられなくなる。その結果、他社のクルマに乗り換えできなくなることを表した言葉だ。発想の原点は「無間地獄」だろう。

誰も得をしていない



 なぜマツダはそんなひどい言われ方をしていたのだろう? マツダは新車の販売が下手だった。ブランドバリューが低いからクルマを売るとき、他社と競合すると勝てない。あるいは勝てないという強迫観念を営業現場が持っている。それを挽回してマツダ車を買ってもらうために、分かり易いメリットとして大幅値引きを行う。しかし値引きが常態化して新車の実売価格が下がれば、好き好んで新車より高い中古車を買う人はいないので、新古車でさえ値段が下がる。そこから先はドミノ倒し式の崩壊だ。つまり新車の値引きは中古価格の暴落を生む。しかも新車以上に中古車はブランドイメージで値段が変わる。
 そうなると、仮に新車から5年乗って「そろそろ新しいクルマに……」と思っても、下取り価格が低くて買い換えを躊躇(ちゅうちょ)するユーザーも一定数出てくる。元々が新車値引きに釣られて買ったユーザーなので、経済的にもあまり豊かとは言えない。そういう人が低い下取り価格に直面すれば「もう少し乗るか」という判断になりがちだ。
 そうやって年式がどんどん落ちていき、さらに査定額が下がる。結局買い換えの踏ん切りが付くのはもうクルマの商品としての寿命が尽きた後。そんなときに下取り車に何とか値段を付けてくれるのはメーカーが下取り促進費を負担するマツダだけ。だからまたマツダになる。そして手元不如意のためまた大幅値引きを要求する。

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第6世代の集大成として2巡目のトップバッターとなった新型CX-5。約1ヶ月で目標の約7倍となる1万6639台を受注した

 「ずっとマツダに乗ってくれるならいいじゃないか」と言えないのは、それが常に強い値引き要求と買い換えサイクルの長期化という問題を含んでいるからだ。デフレスパイラルにも似たネガティブな輪廻が繰り返されており、長期的に見ればユーザーも販売店もメーカーも誰も得をしていない。

ブランド価値の向上



 この地獄を脱出しない限り、マツダに未来はなかった。先代CX-5から始まる第6世代商品群は、この問題に真剣に取り組むことからスタートした。それがマツダの言う「ブランド価値の向上」だ。「どこでも聞くような標語だなぁ」と当時は思っていたが、そうではない。例えば、余命宣告された人が「健康は大事だよ」と静かに言うような覚悟と思いの込められた言葉だったのである。マツダの「ブランド価値の向上」はハイファッション・ブランドの人たちが言うようなスカした抽象論ではなく、ビジネスの根幹にあるクルマの販売を根本的に改革することこそが目的である。

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マツダの変革の最初の狼煙は初代CX-5だった。エンジンから始まり、ようやくシャシーまでがSKYACTIV化されたフルSKYACTIVの第1号として2012年に登場した

 この輪廻を断ち切るための現実的なスタートは新車の値引きをしないことだ。しかし、ただ販売店に値引きを禁じれば良いというわけにはいかない。そんなことをメーカーが販売店に強要したら独禁法違反でアウトだ。なので、値引きをしないで売れるためには何がどうあるべきかを根底から考えなくてはならない。
 値引き勝負をしないためには、クルマの価値を認めてもらうことだ。幸いなことにマツダには歴代ロードスターという成功例があった。ロードスターを買うユーザーは、安いから買うわけではない。ロードスターの価値を認めて、まず商品に惚れ込み、その上で懐具合と相談する。「4人乗れて動く安いヤツ」を探しているわけではない。しかし、商品として極めて個性的なロードスターならともかく、ほかの基幹車種をどうやってそのパターンに持ち込むのか? それは相当に難しいことに思える。

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1989年に、突如ライトウェイトスポーツカーというジャンルを復活させた初代ロードスター。当時はユーノス・ブランドで販売されていた

 第6世代商品群を作るにあたって、マツダはまず走りとスタイルに個性を持たせた。全員に好かれようと考えるのを止めて、2%の人がどうしても欲しいクルマを作ることにした。ロードスターに範を取り、全マツダ車の位置付けをそう再定義したのだ。そんなことをして大丈夫なのだろうか?
 実は、世界の新車販売台数は約1億台だから、2%は200万台になる。2017年3月期のマツダの通期販売見通しは155万台だ。だから2%は決して諦めの数字ではなく、むしろ野心的な数字とさえ言える。それができるかどうか以前に、誰にも好かれようとして無難なクルマを作っても、それを販売力で押し切れないことは既に長い実績が証明している。それがダメだということだけはハッキリ結論が出ているのだ。
 だから個性こそが大事だと考えた。しかし製品として個性的なクルマを作れば値引き要求されなくなるのか、と言えばそれはそんなに簡単ではない。「好きだから欲しい」という購入モチベーションは必要条件に過ぎず、十分条件ではない。マツダは販売から後の部分にも手を入れた。この詰め将棋のような戦略が面白い。

マツダの価値を変える覚悟



 まずは2年に一度のマイナーチェンジを止めて、毎年の商品改良に切り替えた。これにより、マイナーチェンジを挟んで前後のクルマの中古車価格の変動が少なくなり、クルマの価値が時間軸で安定する。狙いは中古車の流通価格の安定である。ブレがあると人は安値に注目する。だからマイナーチェンジで見分けが付きやすいほど外観を大げさに変えなくなった。
 そうやって流通価格を安定させた上で、残価設定型クレジットの残価率を引き上げた。一部の車種を例外として3年後の残価率55%を保証した。市場に任せるだけでなく、メーカー自身が市場価値を保証したのである。ここはブランド戦略の勝負どころだ。価値が落ちないことをメーカー自身が信じ、それを保証しなければ誰も信じない。

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ブランド価値向上の勘所として、3年後の買取価格を55%に設定。3年後に再度ローンを延長するか、現金決済するか、クルマを引き渡すかが選べる(出典:マツダWebサイトより)

 しかし、残価保証とはつまり買取保証ということなので、その戦略を完遂するためには、何が何でもリアルワールドでのクルマの価値を維持しなくてはメーカーが大赤字になってしまう。仮にユーザーが「買取価格が保証されているから、メンテは適当に」ということになると、劣化によって生じる市場価格との差額をマツダが補てんし続けることになる。そうならないためには中古車の劣化を食い止めなくてはならない。
 だからメインテナンスのパックメニューを用意した。期間はいくつか選べるため、多少の違いはあるが、基本的な考え方としてはタイヤ交換以外のすべての定期点検と消耗品交換を含むメニューで、購入後の予定外出費を不要にするものだ。これに加えて、制限付きながら、ボディの無償板金修理を負担する保険も用意した。徹底して価値の低下を防止する意気込みだ。
 このあたりマツダの都合とユーザーのメリットが一致しているのも面白い。マツダでは「お客さまの大切な資産を守る」と言う。ウソではないが、それはマツダにとってもマツダ地獄を抜け出すための重要な戦略なのだ。マツダの説明によれば、その結果、CX-5の新車を現金で購入後、7年間乗り続ける場合と、残価設定ローンで3年ごとに新車に乗り換え、7年目の時点の支払額がほぼ同額になるのだと言う。ユーザーはいつも新車に乗っていられるし、マツダは3年ごとに新車を買ってもらえてまさにwin-winだ。

数値結果



 さて、こうした戦略をとったマツダだが、第6世代が一巡して、マツダ自身が6.5世代と位置付ける新型CX-5が登場したところでこの戦略は成功しているのだろうか?
 まずは、狙い通り乗り換えサイクルが短縮したのか? 長期化すれば下取りが悪化して地獄へ逆戻りだけに、ここは重要だ。新型CX-5は今年2月2日の発売から約1カ月で1万6639台を受注した。目標の約7倍となる成功だ。しかも注目すべきは、初代CX-5からの下取り乗り換えが39%に達していることだ。初代のデビューは2012年なので、つまり最長でも5年以内の乗り換えということになる。
 初代CX-5が出た2012年の例を見ると、41%がマツダ車からの乗り換えだったが、新型ではこれが66%に上がった。「マツダ車からマツダ車への乗り換えはマツダ地獄ではないのか?」と考える人もいるだろうが、前述の通り、初代CX-5から5年以内に乗り換えているケースが多い上、安全装備が付いた上位グレード、Lパッケージとプロアクティブが受注の95%を占めている。つまりお金がない中で苦労して乗り換えているという様子には見えない。マツダの人に聞くと、「下取りが予想外に高くて喜んでいらっしゃるお客さまが多いです。その結果、上位グレードが売れているのではないかと思っています。マツダ地獄じゃなくてマツダ天国になったのかなと……」。
 マーケットは不思議なもので、時代に即応する。良いクルマはほぼ間違いなく中古車価格が高い。ただし中古車価格が高いクルマが良いクルマとは限らない。いずれにしても下取り額が上がり、買い換えサイクルも短縮された。程度の良い中古が市場に増えれば中古車マーケットも賑わう。そして何より大事なのは、マツダが新車販売を値引き勝負で戦わなくて済むようになったことだ。こういう戦略があればこそ、ディーラーのCI(コーポレート・アイデンティティ)変更も順次行われている。黒を基調にした新しい店舗への刷新は、マツダのブランド価値の向上の重要なパーツなのである。

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ディーラーそのものも新世代へ移行している

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黒を基調にした新デザインに改められたディーラー。外観も内装もこれまでのイメージを刷新した

 以上はマツダの説明を基に筆者が見立てた第6世代がマツダの何を変えたのかについての分析である。マツダから提供された数値については、筆者もそれなりに納得しているが、少し意地悪に見れば、マツダのラインアップの中で車両価格が比較的高いCX-5であることも勘案すべきだと思う。デミオでこうした数字が出て来たとき、作戦の成功が確実なものになるだろう。

筆者プロフィール:池田直渡(いけだなおと)
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 1965年神奈川県生まれ。1988年企画室ネコ(現ネコ・パブリッシング)入社。取次営業、自動車雑誌(カー・マガジン、オートメンテナンス、オートカー・ジャパン)の編集、イベント事業などを担当。2006年に退社後スパイス コミニケーションズでビジネスニュースサイト「PRONWEB Watch」編集長に就任。2008年に退社。
 現在は編集プロダクション、グラニテを設立し、自動車評論家沢村慎太朗と森慶太による自動車メールマガジン「モータージャーナル」を運営中。
 →メールマガジン「モータージャーナル」

2017年03月20日 07時00分 更新
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ITMedia ビジネスOnline
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発酵・醸造食品

発酵食がカラダにとって必要だという5つの東洋医学的理由 その5

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2017年3月14日 力島田 Off 恬憺虚無, 東洋医学的日々雑感

− 東洋医学的日々雑感7:「発酵食」を東洋医学的に考えてみた その5−
 
発酵食がカラダに必要な理由、前回は「酵素について」考えてみました。
今回はシリーズ最後ということで、「食を全体で見る視点の重要性」について考えてみます。
 
「結局、何を食べればいいの?」って思いませんか?

5.何を食べればいいのか?




なぜ発酵の良さについて書き初めたかと言いますと、
「これを食べれば健康になる」とか、「これは食べちゃダメ」とか、そんなことを際限もなく言っていても、結局は健康になれないってことを知ってもらいたかったからです。
 
「じゃあどうすればいいのか?」というと、その人に合った食事をすることです。
発酵がカラダに必要だよシリーズの最終回は、そんなことについて考えてみます。
 
5−1 低糖質だけでイイわけないでしょ!



我々のセミナーでは、健康になるために3つのステップを用意しています。
これ、「気流メソッド」って呼んでいます。
 
食事はまず低糖質から入ってもらいます。
なぜかというと、とりあえず結果が出やすいから。
糖質を控えると、余分な水が出ていってむくみがなくなるし、脂肪もそこそこ燃えるので体重が減って、スッキリします。
すると健康に対する意欲や、食事に対する興味が高まります。
まずはそれがねらいなんです。
 
この段階を「とりのぞく」と表現しています。
放っておくと、カラダには余分なものがいろいろと溜まってきます。
それをとりのぞくのが第1ステップ。
でもそこで終わりではありません。
だって、ロカボだけやって筋トレするだけで健康になるわけないでしょ!

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次のステップは「ととのえる」
ここでは発酵を使います。
質のいい、ホンモノの発酵食はカラダを内側から調えてくれます。
詳しいことはいままで書いてきたとおりですね。
 
そして最後のステップが「めぐらせる」
東洋医学では、カラダにとって必要な気・血・水は巡っていなければいけないと考えます。
余計なものを「とりのぞき」、カラダが「ととのった」ら、最後は「めぐらせる」ことでいい状態が続くようになります。
そんなふうに健康になるためのステップを用意しているわけです。
 
 
5−2 食をパーソナルにみる視点の大切さ



ところで、暑がりな人と寒がりな人が同じものを食べて健康になると思いますか?
そう、ムリですよね。
 
結局、食の基本というのはパーソナルであるべきということです。
もちろん最低限の共通するラインというのはあります。
余計な添加物をなるべく避けたり、食べ過ぎないように注意したり、ホンモノの発酵食を食べる機会を増やしたりといったことです。
 
でも誰もが同じものを同じ量だけ食べて健康になるなんてことはあり得ません
だから自分でいまのカラダの状態を知って、食べるべきものとそうでないもの、自分に合った量などを判断できるようにすることが、健康に生きていくために必要になるわけです。

気流メソッド

私たちはその基準を東洋医学に求めました。
いわゆる薬膳的な考え方です。
実はこれ、そんなに難しいことではないんです。
自分のカラダが熱の方向にあるか冷えの方向にあるか、カラダに必要なものが不足しがちなのか余りがちなのか、そんな視点でみてあげるとだんだん分かってきます。
 
なぜそんなことまで勉強するかというと、自分のカラダだからです。
そして、カラダは変化するからです。
変化に応じて食事の内容や量を変えなければ意味がないからです。
つまり、カラダは食べたものでできているからなんです。
さあ、食を見つめなおして健康になりましょう!
 
まとめ
本日のまとめです。
 
・低糖質は「とりのぞく」ためのファーストステップ

・発酵食はカラダを「ととのえる」
・ほんとうの健康はパーソナルな食事から

 
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東洋医学ライフクリエイティブ協会
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発酵・醸造食品

発酵食がカラダにとって必要だという5つの東洋医学的理由 その4

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2017年3月7日 力島田 Off 恬憺虚無, 東洋医学的日々雑感

− 東洋医学的日々雑感7:「発酵食」を東洋医学的に考えてみた その4−
 
発酵食がカラダに必要な理由、前回は「微生物と人間の関係について」考えてみました。
今回は酵素ついて考えてみます。
酵素栄養学って知っていますか?
 
4.酵素栄養学って?


 
酵素がカラダにいいと言われるようになって久しい気がしますが、
どうカラダにいいのか知っていますか?
今回は、カラダの酵素をムダ遣いしないためにどうするか? という話です。
 
4−1 体内酵素と体外酵素

酵素には2通りあります。
ひとつは体内酵素で、もうひとつは体外酵素
 
最初に断っておきますが、ここで紹介する考えは、
エドワード・ハウエル(Edward Howell)の「酵素栄養学(Enzyme Nutrition,1985)」
(エドワード・ハウエルの著書としては「医者も知らない酵素の力」が分かりやすいです)
にもとづいています。
 
彼が臨床結果をもとに提唱した考え方で、
実験によって実証されたものではないので、仮説と言っていいかもしれません。
世の中で「酵素ってカラダにいいですよ」というほとんどの発言では、
知ってか知らずか、この酵素栄養学の考え方を使っているように思います。

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話をもとに戻します。
酵素には体外酵素と体内酵素があります。
体外酵素は食物酵素ともよばれます。
これは生の食材に含まれていて、食物自身を消化するための酵素です。
 
一方、体内酵素は潜在酵素ともよばれます。
これは人間が生まれつき持っている酵素で、消化酵素と代謝酵素の2つを合わせたものです。
消化酵素は、食べたものを消化・吸収するために必要なものです。
代謝酵素は、消化以外の生命活動に必要なものです。
 
ちょっと複雑になってきたので、整理してみましょう。

・体外酵素=食物酵素
・体内酵素=潜在酵素=消化酵素+代謝酵素

という関係になっています。
このうち潜在酵素は補給できないということになっています。
ですから、「なるべく食物酵素を多く含む食べ物を食べて、潜在酵素を節約しましょう」ということになります。
 
ただし、酵素は加熱で失活(効果を発揮できなくなる)するので、
なるべく生で食べるのが良いということになるわけ。
 
ここでやっと発酵の登場!
どうして煮たり焼いたりするかというと、食べやすくするため。
じつは発酵というのは、煮るのと同じような調理法なんです。
発酵させるということで、生で、栄養素や酵素を失わず、美味しく、消化にいい食べ物にできるということ
結びつきましたか?
 
 
4−2 東洋医学と酵素栄養学


東洋医学には“”という考え方があります。
これは簡単にいうと、気血水などのカラダをつくる物質のもとになるもの。
この精には大きく分けて2種類あります。
ひとつは先天の精、もうひとつは後天の精です。
 
先天の精は、生まれつきカラダに備わっていて、ドンドン減っていくんです。
だから「なるべく浪費しないようにしましょう」というのがいわゆる養生法。

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後天の精は、食べ物と空気から得られるもの。
だから、健康で長生きするには「なるべく質のいい食べ物を取って、いい空気を吸いましょう」ということになります。
 
なんだか似ていますよね!
そう思って表にしてみました。

 
酵素栄養学--------- 東洋医学
潜在酵素----------- 先天の精
食物酵素----------- 後天の精
 




ここでやっと東洋医学と酵素栄養学が結びつくでしょう?
そうなんです。似たようなことを言っているんですよ。
 
つまり、酵素を豊富に含んだ食べ物を食べると、
人間が生まれつき持っている精=潜在酵素を節約して長持ちさせる(健康で長生きする)ことができる、ということ。
そして、酵素を豊富に含んで美味しい食べ物は、発酵食ということになりますね。
今回は、酵素栄養学と東洋医学の関係について考えてみました。
 
 
まとめ
本日のまとめです。

・酵素を活かすには生で食べるのがベスト!
・生の食材を活かすには発酵させて食べるのがベスト!


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旅行

長距離フライトの記録更新、驚きの17時間… つらい「時差ぼけ」避けるための食事は

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乗客に飲み物を配るフライトアテンダント。機内ではアルコールは控えて水を飲み、渡航先のタイムゾーンに合わせて食事を取ることが、時差ぼけ解消のコツだという(ブルームバーグ)

 世界最長フライトの記録はどんどん伸びている。エミレーツ航空のドバイとニュージーランド・オークランドを結ぶ直行便の運航所要時間は16.5時間と民間航空では最長だ。カンタス航空は2018年にオーストラリア・パース-英ロンドン間の就航を予定しており、所要時間は驚きの17時間。そして、長距離フライトに負けず劣らずつらいのが、その後の時差ぼけだ。
 時差ぼけを予防する薬の登場はまだまだ先になるだろう。だが、シンプルかつ明確な目的を持った方法で、自ら問題に対処することはできる。薬の服用やヨガなど、さまざまな方法が喧伝(けんでん)されているが、効果のほどは人によって異なる。時差ぼけを生むメカニズムをより深く理解すれば、選ぶべき方法もおのずと明らかになるはずだ。

タンパク質が鍵

 米生物医学系研究機関、ソーク研究所の研究チームが昨年、米科学誌セルに発表した論文は、医学界が時差ぼけの解決策発見に向けて次の一歩を踏み出すきっかけになりそうだ。同論文の筆頭著者であるドナルド・エバンス博士によると「Rev-ErbA」というタンパク質が、いつどこにいようと正常で健全な概日リズム(体内時計)を保つ鍵である可能性が高いという。エバンス氏らの研究では、このタンパク質が体内時計のスイッチを「入れたり切ったり」する遺伝子と連動し、マスタースイッチのような役割を果たしていることがわかった。
 このマスタースイッチに注目し、その働きを理解することは、体内時計を人工的に制御するための第一歩だ。Rev-ErbAの量と1日の変動を制御することで、ゆくゆくは時差ぼけの治療法を見つけることができるかもしれない。しかも、この知見を用いれば、慢性睡眠障害など体内時計の狂いから生じる他の慢性疾患の症状を緩和することができる可能性もある。
 1日の時間とほぼ一致する体内時計は、眠くなる時間だけでなく空腹を感じる時間や最も活動的になる時間も制御している。「通常の状況であれば、暗くなれば眠り、太陽が昇れば起きだして食事を取る」とエバンス氏は話す。食事は重要なポイントだ。体内時計は睡眠と代謝で成り立っている。つまり、適切な時間に眠るだけでなく、適切なタイミングでカロリーを摂取して燃やせば、時差ぼけに打ち勝つことができる。エバンス氏は、動き回り、眠り、食べるという体内時計の3つの柱をできるだけ早く新しいタイムゾーンに合わせ直すよう勧めている。
 一部の人は旅行の前から睡眠スケジュールの調整を始めるが、Rev-ErbAに関するエバンス氏らの研究のおかげで、今では食事のスケジュールについても調整可能であることがわかっている。スナイダー氏は「体内時計をリセットするため、機内では食事を控え、着陸後すぐに食事を取るべきだ」と話す。夜中に空腹で飛行機を降りたとしても、遅すぎる時間の夕食は避けよう。代わりに、最初の食事を新しいタイムゾーンの食事時間に合わせて取るようにするといいという。

糖・脂肪は避けよ

 食事は、時差ぼけとの戦いで重要な鍵を握る。栄養学者のキンバリー・スナイダー氏は、旅行のストレスと戦うには、脂肪や糖分が多い食べ物は避けて、アミノ酸や抗酸化物質を豊富に含む食品を摂取するようにとアドバイスする。例えばアスパラガス、ブロッコリー、アボカド、ホウレンソウ、ニンニクなどだ。アボカドをのせたトーストと野菜オムレツの組み合わせは理想的な朝食といえそうだ。
 同氏はさらに、正しい時間に起きて新鮮な空気を吸えば、活動性と食生活がリセットされるともアドバイスしている。太陽の光は私たちの体をより素早く順応させ、「体内時計をリセットするのに役立つ」という。
 あなたの体はあなたの食べる物でできている。「旅行前日の夕食は、タンパク質や脂肪の多いものは避けるべきだ。機内で体が重いと感じるだけでなく、エネルギーが一晩中消化に使われることになる」とスナイダー氏は説明する。そうなると、ただでさえ困難な機内での睡眠が妨げられる。機内食をパスするのも悪くないという。
 飲み物もあなたの体を作る重要な要素だ。「水をたくさん飲もう。天然ビタミンCや抗酸化物質を水に溶かして飲むのもいい」とスナイダー氏。アルコールやカフェインは脱水作用があり、神経系に悪影響を及ぼすため、フライトの前後や機内では避けた方がいい。飲むなら「ワインやコーヒー1杯に対し、水2杯」という、頻繁に旅行する人の経験則に従おう。
 サプリメントも役に立つ。新しいタイムゾーンで眠れないとき、メラトニンの摂取が有効なことはよく知られているが、酸化マグネシウムも胃腸の調子を整え、正常な体内時計を保つのに効果がある。
 もう一つのアドバイスは、現実的になることだ。1、2日で時差ぼけが解消しなくても、落ち込むことはない。適応能力の高い人もいれば、低い人もいる。体内時計は少しずつ調整されていくはずだ。(ブルームバーグ Eric Rosen)
2017.3.10 16:44
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発酵・醸造食品

発酵食がカラダにとって必要だという5つの東洋医学的理由 その3

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2017年2月28日 力島田 Off 恬憺虚無, 東洋医学的日々雑感

− 東洋医学的日々雑感7:「発酵食」を東洋医学的に考えてみた その3−
 
前々回からはじまった発酵食がカラダに必要な理由、前回は「ホンモノの発酵食について」でした。
今回は発酵の主役である微生物と人間との関係について考えてみます。
あなたは除菌派、それとも共生派?
 
3.微生物との快適な付き合い方って?

今回は、発酵の主役である微生物との快適な付き合い方について考えてみます。
除菌、滅菌って、無理じゃない? という話です。
 
3−1 2つの付き合い方



微生物との関係には2通りあります。
ひとつは、徹底的に排除する方法。
もうひとつは、一緒に生きる方法。
 
“抗生物質”(antibiotics)って、知っていますよね。
何をする薬かというと、菌を殺す薬のことで、一般的には抗菌薬と同じ意味です。
感染症にかかると処方される薬です。
青カビから見つけられたペニシリンが最初。
これって、ひとつめの微生物を排除する方法ですよね。

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ところで、“プロバイオティクス”(Probiotics)という言葉を聞いたことがありますか?
人体に良い効果をもたらす微生物や、それらを含んでいる食品などのことです。
抗生物質の副作用や耐性菌などに対する批判から生まれたもので、簡単にいうと微生物と「共生」するという考え方です。
 
いままでの医学の考え方は「細菌やウイルスを叩く」、つまり殺菌とか滅菌とかという考え方でした。
もちろんこれも大切かもしれませんが、カラダにはたくさんの微生物がいて、これを全部殺すことなんかできるわけありません。
 
しかも、腸の中には数百種類、数百兆の微生物がいるといわれていますし、それ以外には口の中、皮膚にも常にたくさんの微生物がいることがわかっています。
これを殺すんじゃなくて、菌のバランスを良い状態にすることで健康になろうという考え方がプロバイオティクスです。
なんだか良いでしょ?
 
じつはこれって東洋医学の考え方とすごく共通する部分があるんです。

東洋医学では、病気になるのは邪気が入ってきたり、カラダのバランスが崩れるからだと考えるけれど、邪気は殺すんじゃなくて追い出すだけで良いし、そもそもはじめから邪気が入ってこないようにカラダのバランスを整えておくことが大切だ、という考え方をします。
なんだか似ていませんか?
この方がカラダに優しそうでしょ?
 
 
3−2 菌と共生するためには?



次は「菌といい状態で共生する方法」についてです。

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もう言いたいことはだいたい想像できますよね?
そうです!
菌と良い関係になるためには、質のいい発酵食を食べればいいんです。

そうすると腸内環境が良くなる=良い菌が増える、つまり健康にイイということ。

これは腸だけの問題ではありません。
皮膚だって毎日石鹸(抗菌作用)でゴシゴシこすれば、良い菌も悪い菌も全部はがされてしまいます。
じつは皮膚の常在菌も、良い状態にしていれば嫌な匂いがしない状態にしてくれるし、悪い菌から守ってもくれて、皮膚を快適な状態に保ってくれるんです。
滅菌、殺菌が無理だとわかれば、お湯で皮膚の汚れを洗い流すだけでいいということもわかりますよね!
 
そうそう、腸内環境という意味では最近は“プレバイオティクス”という考え方もあります。
これは食物繊維やオリゴ糖などの良い腸内細菌(善玉菌)の好物を食べるという考え方です。

食物繊維は分解されるとオリゴ糖になりますからね。

これもオススメなんですが、例えば食物繊維を分解するにはセルラーゼという酵素が必要なんですけど、これって人間は持っていないんです。
 
じゃあどうすればいいかというと、生きた発酵食を食べるとそのなかにセルラーゼが入っていたりするんですね。
どうです、面白いでしょう?
前回書いたホンモノの発酵食を食べて、プロバイオティクスで健康になりましょう!
 
 
まとめ

本日のまとめです。

・ムリやり菌を全部殺すのはムリ
・イイ菌を増やして共生するためには、ホンモノの発酵食を食べるのがイイ


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経済

【視点】アマゾンの過剰サービス、ヤマト宅配便危機の一因に… どう解決?

ヤマトホールディングスおよびヤマト運輸本社
ヤマトホールディングスおよびヤマト運輸本社

 ヤマト運輸の労働組合が今春闘で「宅急便」の荷受量増大による労働環境の改善を会社側に求めたことで、宅配便急増問題が再びクローズアップされている。ネット通販の成長による宅配便荷物の増加、解決策が見えない不在再配達、物流会社の運転手ら社員の働き方問題-など、かねて顕在化していた多くの問題が複雑に絡まり合う。
 ヤマトの労務問題の鍵を握っているのが、世界最大手の通販会社、米アマゾン・ドットコムの日本法人「アマゾンジャパン」である。アマゾンはその大半の配送をヤマトに委託し、ヤマトの宅配便の荷受量急増をもたらした。アマゾンの仕事の量次第で、ヤマトの運転手は過重労働になるという構図だ。
 世界最大の通販会社が米アマゾン・ドットコムであり、2016年の世界販売額は約1360億ドル(約15兆4800億円)。うち日本の分は108億ドル。この金額は百貨店大手、三越伊勢丹ホールディングスの売上高(2016年3月期は1兆2872億円)に匹敵する。三越や伊勢丹は買った品物を持ち帰る人の方が多いが、アマゾンの大部分の商品は宅配便で送られる。
だがネット通販を営み、宅配便で商品を送り出す小売業は無数にある。いくらアマゾンが大手とはいえ、シェアは過半数には遠く及ばない。
 それでもヤマトの運転手からは時間帯や便によって「アマゾンの荷物が多い」という印象が聞かれる。
                   ■
 アマゾンの場合、量やシェア以上に、その「送り方」にも他社とは異なる特徴があるようだ。利用者目線で指摘してみたい。
 先日、アマゾンで注文した荷物が複数に増え、1回ですむはずの宅配回数が3回に増えた経験をした。5回、6回と増えたかもしれない。こうなると“自己増殖する宅配便”と言っていい。
 どういうことか。私は年会費3900円を払ってアマゾンの「プライム会員」になっている。配送料無料になる商品がたくさんあり、「お急ぎ便」という当日、翌日に届くという速達扱いの商品も多い。今回のように複数の商品のまとめ買いをしたとき、いくつかの商品の出荷に時間がかかるときは、無料で便を分けて配送される。
 大変便利なサービスだが、これが裏目に出ることもある。荷物の数が勝手に増えるので、受け取り回数が増える。「なるべく早く」が原則のお急ぎ便は逆に配達時刻は指定できない。不在となる確率も高まる。先日の私の場合は、荷物が2個に分けられ、うち1個が不在だったため、合計3回の配達を要した。
 とはいえ、買った品物はUSBケーブルとか接続端子とかの小物ばかり。以前本欄で指摘したように、品物のポスト投函(とうかん)やメール便を活用すれば、手渡しの必要もなくなり、不在再配達の問題も減る。
 SDカード1枚をパソコン1台が入りそうな段ボール箱で配送する「大きすぎる荷物」もそう。他社の場合もそうだが、特にアマゾンには、利用者が歓迎できない過剰サービスは改善してもらいたい。
 プライム会員制度はアマゾンが世界戦略として重要視し、会員拡大を大きな経営目標に掲げている。映画や音楽のネット配信など無料デジタルサービスも魅力だ。今後も新しいサービスを増やす。昨年秋から首都圏や大阪・兵庫地域の一部で始めた「プライムナウ」は、食品や日用品などを一定額買えば、「2時間で無料配達、有料配達なら1時間以内で届ける」という。サービス競争はさらに激しくなる。
 国土交通省は昨年秋、不在再配達問題の対策をとりまとめたが、通り一遍の模範解答の域を出ていない。なにしろ不在再配達問題の対策として期待される「コンビニエンスストアでの宅配便受け取り」だが、アマゾンの荷物はセブンイレブンの店舗では受け取れないという現状一つとっても、運用の難しさを物語る。
 一事が万事、宅配便をめぐる一連の問題は総論や枠組み論では解決できないようだ。まずはシェアも影響力も大きいヤマトとアマゾンが一連の問題をどう解決するか、注目したい。
(産経新聞編集委員・高原秀己)

2017.3.7 06:21
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【関連記事】

ヤマト運輸が27年ぶり全面値上げへ 深刻人手不足
 宅配便最大手のヤマト運輸がことし9月末までに、個人が送る小口の荷物を含めて基本運賃を全面的に値上げする検討に入ったことが7日、分かった。全面値上げは消費税増税時を除くと27年ぶり。インターネット通信販売大手アマゾンジャパン(東京)など大口顧客とも交渉に入った。
 ネット通販の拡大による荷物の増加を背景にドライバーら人手不足が深刻で、外部の業者に配達を委託するコストも膨らんでいる。サービス維持には値上げが必要と判断した。ヤマト運輸の親会社であるヤマトホールディングスは、巨額の未払い残業代の発覚を踏まえて働き方改革も進めており、成長を続けてきたグループの経営戦略は大きな転換点を迎えた。(共同)
[2017年3月7日9時5分]

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人類進化

地球最古の化石発見、約40億年前の生命の痕跡

【3月2日 AFP】(更新)38億~43億年前の地球に生命が存在したことを示す「直接的証拠」となる最古の化石を発見したとの研究論文が1日、英科学誌ネイチャー(Nature)に発表された。

 発見者である英ロンドン大学ユニバーシティー・カレッジ(UCL)のドミニク・パピノー(Dominic Papineau)教授によると、見つかった微化石は、これまで最古とされてきた化石よりも約3億年古い。

 見つかったのは、鉄を餌とする海生バクテリアによって形成された糸状構造と赤い管の化石で、幅はヒトの髪の毛の半分ほど、長さは最大0.5ミリ。化石を宿すことが知られている白い花のような石英構造体の中に閉じ込められていた。周辺には、主に深海底に存在する熱水噴出孔の痕跡も見つかった。

 鉄が豊富にある熱水噴出孔は現代にも存在し、そこに生息するバクテリアは、研究チームが痕跡化石を発見した生命体と似たものである可能性がある。

 化石が見つかったのは、世界最古級の堆積岩が発掘されることで知られるカナダ・ケベック(Quebec)州のヌブアギツク・スプラクラスタル・ベルト(Nuvvuagittuq Supracrustal Belt)と呼ばれる場所。
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カナダ・ケベック州のヌブアギツク・スプラクラスタル・ベルトで見つかった、地球最古の化石。熱水噴出孔の堆積物の中に、赤鉄鉱の管が確認できる。ネイチャー誌提供。(c)AFP/NATURE PUBLISHING GROUP/MATT DODD

 地球は約45億7000万年前に誕生したとされるが、これらの堆積岩は37億7000~42億9000年前に形成されたもので、地球最初の生命体の生息地だった可能性がある。

 地球上の生命誕生がいつ、どこで起きたのかは謎のままだが、深海の熱水噴出孔は有力候補の一つとされている。

 研究チームは、地球が形成された直後に生命が誕生したという事実は、液体の水が存在する太陽系外惑星でも同じ段階で生命が誕生し得ることを示していると述べている。

 論文の主執筆者でロンドン・ナノテクノロジー・センター(London Centre for Nanotechnology)院生のマシュー・ドッド(Matthew Dodd)氏は、地球と火星の表面には同時期に液体の水が存在していたと指摘。「火星で40億年前に存在していた生命の証拠が見つかるかもしれない」と述べている。(c)AFP/Marlowe HOOD

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カナダ・ケベック州のヌブアギツク・スプラクラスタル・ベルトで見つかった、鉄の塊(右下)に接続された赤鉄鉱の糸状構造。ネイチャー誌提供。(c)AFP/NATURE PUBLISHING GROUP/MATT DODD

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カナダ・ケベック州のヌブアギツク・スプラクラスタル・ベルトで見つかった碧玉岩に含まれていた糸状構造の微化石。ネイチャー誌提供。(c)AFP/NATURE PUBLISHING GROUP/MATT DODD

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カナダ・ケベック州のヌブアギツク・スプラクラスタル・ベルトで見つかった、炭酸鉄(白色)と石英の包有物層(灰色)。中心には赤い赤鉄鉱の包有物を持つ石英の結晶がある。ネイチャー誌提供。(c)AFP/NATURE PUBLISHING GROUP/MATT DODD

2017年03月02日 05:17
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発酵・醸造食品

麹の素晴らしい効能で善玉菌や腸内酵素を増やす!簡単で本当に美味しい発酵調味料『醤(ひしお)』の作り方

2017/2/25 よみもの, マクロビオティック, レシピ, 発酵食品, 調味料, 食べ物 コメント: 0 投稿者: 前之園知子
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IN YOUでは発酵食品の素晴らしさをたびたびお伝えしてきましたので、積極的に食生活に摂り入れている方も多いのではないでしょうか。
または発酵食品をどうやって料理に活用したらいいのか分からず、今だ手つかずの方もいらっしゃるでしょう。

塩麹や醤油麹も良さはありますが、この醤(ひしお)は簡単にペーストにも出来て、まろやかで甘味がある分食べ易いのが特徴の発酵調味料です。

今回はこの醤(ひしお)をどんな料理にも使い易くて、甘みとうま味を存分に楽しめる配合でお伝えします。

発酵調味料作りが初心者の方は、まずはここから始めるといいですね。

これは絶品です、是非作ってみて。

麹菌は「酵素の宝庫」


発酵食品とは簡単にいうと微生物の働きによって作られる食べ物のことです。

発酵食品の中でも麹菌を使った醸造物は「酵素の宝庫」と言われているのをご存知ですか?



発酵糸状菌の中でも麹菌は「酵素の宝庫」といわれるように多種類の酵素を生産し、麹菌酵素のなかには、現在知ら れている酵素のほとんどの種類が含まれていると推測されている。

食品総合研究所

麹を使った発酵食品は私たちの身体に様々な良い効果を引き起こしてくれることは間違いありませんね。

マクロビオティックにおいても分解して広がる陰性さを持つ発酵という作用は、身体の中で食物を消化吸収しやすい状態にしてくれる優れた働きがあります。

味噌や醤油などの麹と塩を使った発酵食品は、蒸したり煮たりした食材を長期熟成する過程でより陽性に変化し、私たちの身体を芯から温めてくれます

麹を使ったものでも清酒は酵母によって糖化が進みアルコール発酵して、酢はさらに酢酸発酵してより陰性になり、身体を冷やす原因になるので摂り過ぎには注意が必要です。

このように発酵の過程や調理方法によっても陰陽が転じていきますが、これからの芽吹きの季節には木のエネルギーである肝・胆嚢系を養うための食薬としても発酵食品を摂ることは大変お勧めです。

日本に伝わる’麹による発酵食文化’について

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日本に暮らす私たちには当たり前に身近にある麹を使った醸造発酵食品
味噌や醤油、清酒、味醂、酢、甘酒・・など色々ありますね。

これらは全て日本にしか生息していない有用な微生物である「麹菌」によって作られた日本独自の発酵文化の賜物といえる伝統調味料です。

麹菌は2006年に日本を代表する国菌に認定されていますね。

食べ物以外にも医薬品や環境浄化などの分野でも、安全で応用性が高くあらゆる分野で発酵産業を支えている麹菌。

古来よりこれら「発酵食品を食べること」は、健康維持に欠かせないものとして日常生活の中で確固たる地位を占めていました。
それは米食文化や発酵の歴史と共に日本が長寿大国に導かれてきたことを見れば、一目瞭然ですね。

しかしながら近年の食文化の変化により、発酵食品や米を食べる生活が一転し、お米はパンやパスタに変わり肉食や油を大量に使ったおかず、白砂糖や人工添加物たっぷりの洋菓子などの食の欧米化。

味噌汁を毎日飲む習慣のない方がとても多いという、日本食とはかけ離れた現実がそこにあります。

麹をつかった発酵食品の優れた効果効能


日本に暮らす私たちだからこそ麹を使った発酵食品を身近に感じてほしい!
では麹菌による発酵食品はどのように身体に良いなどの利点があるのか見ていきましょう。

身体の中に消化吸収されやすい

麹菌やその他の微生物、酵素の働きで食品が分解されて発酵が進みます。
分解された状態である発酵食品は、食べ物がより身体に負担のかからないかたちで私たちの胃や腸で消化・吸収されやすいのです。
また体内の消化酵素も無駄に使わないで済むという大きな利点があります。

善玉菌や酵素の宝庫である

酵素や善玉菌は発酵することでどんどん増殖していきます。
糖や食物繊維を含め、死菌も生菌も腸内細菌のエサになりますので胃腸の働きやを助けたり腸内環境を整えてくれます
結果、腸内酵素が増えたり免疫機能を向上させる効果が格段にアップします。

栄養価が飛躍的に高まる

発酵することで味や香りが変わるだけでなく、微生物によって作られた食物酵素の働きにより栄養素を強化したり、ビタミンやアミノ酸などの人間が生きるのに必要な、もとの食材にはない栄養素を新しく作り出しています
またこれらの栄養素による補酵素の働きで体内酵素を活性化し働きを高めることが出来ます。

うま味成分の働きで美味しくなる

発酵食品はそれぞれ独特の深い味わいや風味などを持っています。
発酵することで生まれる天然酵母のパンや醤油・味噌などの味わいも、私たちは口にすると美味しいと感じさせてくれますよね。
これらはでんぷんやたんぱく質が分解されて糖やアミノ酸になり、甘味やうま味成分がたっぷりと含まれた食品へと変化していくからです。

腐らずに長期保存性が高まる

食料の貧しい時代にも貴重な保存栄養源としての役割を果たしてきた発酵食品は、食物についた発酵菌がどんどん増殖することにより腐敗菌を寄せ付けないという優れた特徴があります。
よっていつまでも腐らずに美味しく食べられるのです。

ただしこれら効能の恩恵を受けるには、
”天然で余計なものがない本物の発酵食品”
であることは言うまでもありませんね


あなたはどんな発酵食品を使っていますか?

健康であり続けるために、本物の発酵食品かどうか今一度チェックしてみて。

新たな発酵食ブームの予感。
醤(ひしお)を作ろう!


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これからご紹介する醤(ひしお)は、塩麹や醤油麹のようにかき混ぜるだけで簡単で手軽に、しかもどなたにも失敗がなく作ることが出来ます

塩麹や醤油麹も良さはありますが、この醤(ひしお)はまろやかで甘味がある分食べ易いのが特徴です。

そのまま食べても美味しいのですが、ペーストにしてソースとして、上澄み液は濃厚な醤油としてご使用いただけます。

醤油麹や塩麹などよりも塩分濃度が低いので、減塩されている方にもお勧めです。

さらに常温保存出来ますので、継ぎ足しすればぬか床のように長期保存でき、目に見える場所に置いておけば作ったのを忘れることもなく、麹の調味料を使ってみたい初心者の方には大変お勧めな調味料です。

醤(ひしお)とは

近年新たなブームになりつつある醤(ひしお)とは、蒸した大豆と大麦に、種麹を蒔いて菌を繁殖させた大豆麹・麦麹を原料に、醤油と水を混ぜ合わせてつくる発酵調味料です。

ペーストや液体状の、好気性細菌の働きで発酵させた調味料の全般のことを指すこともあります。
使う食材により魚醤、肉醤、穀醤、など細かく分類されます。
魚醤のナンプラーなどはタイ料理でもお馴染みですね。
味噌はもともと「未醤」であり→「味醤」→「味曽」→「味噌」と変化し現代に至っています。

一般的な塩麹や醤油麹の原料は白米麹になりますので、同じ発酵食品でも麹の種類が違う分味も出来上がりも異なります。

醤(ひしお)は現在の味噌と醤油の原形と言われていますが、味噌とも醤油とまた違った独特の風味・香り・まろやかさがあり、単純に混ぜ合わせただけでは作れない深い味わいが美味しさの秘密ではないでしょうか。

醤油も熟成された伝統発酵調味料であるので、さらに麹を加えて作るこの醤(ひしお)はどんなに身体にとって素晴らしいものなのか、想像がつきますよね。

ではここからレシピと活用法をご紹介いたします。

混ぜるだけ!簡単で本当に美味しい発酵調味料『醤(ひしお)』の作り方


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■材料
ひしおの糀・・・270g
醤油   ・・・250cc
水    ・・・250cc
昆布   ・・・小1枚

※醤づくりにはよく活用される「ひしおの糀」は豆・麦麹がミックスされているので大変便利です。
市販の豆麹と麦麹を半量づつの分量でも代用できます。



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ひしおの糀(はな) 550g 【名刀味噌本舗】
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■作り方
1、ガラス瓶などの容器を用意し、煮沸して殺菌しておく。

2、全ての材料を容器に入れて混ぜ合わせる。
最初は色が濃く発酵とともに色・粒の状態が変化していきます。
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3、麹のつぶが柔らかくなれば食べられます。
ここからさらに発酵させていくとペースト状になっていきます。
ご飯にたっぷりとのせて食べても美味しいですよ。
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管理方法・食べごろ

・常温で保存して、出来れば毎日1回スプーンでかき混ぜて発酵を促してください。
かき混ぜるのが面倒な方はある程度熟成したら冷蔵庫で保管しても。

・暖かければ4日程で麹が柔らかくなりますので調味料として使用できます。
10日もすれば発酵分解が進んで、まろやかで美味しく食べられます。
さらに熟成させていくと甘味とうま味が多くなりもっと美味しくなっていきますよ。

・継ぎ足せばぬか床のように一生使えます。
使い切る場合は、何カ月かするとアルコール発酵が進んできますので、美味しい熟成したピークで冷蔵庫に保管することをお勧めします。

・さらに味を濃くしたい場合は醤油を足して発酵させるか、料理で味を濃くしたい場合は醤油や味噌をあとで足すと良いです。

使う料理によってフードプロセッサーなどで完全にペーストにすれば、ドレッシングやソースなどにも重宝します。
炒め物や煮物、色々な使い方を是非、試してみて。

簡単5分レシピ。醤(ひしお)活用法。こんがり香ばしい!『焼き油揚げと醤の照り焼き』の作り方

おつまみやおやつ、おかずにもなっちゃう!とんかつ食べてるみたい?!
とにかく簡単でとっても美味しいですよ。甘酒との相性はバツグンですね。

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■材料
油揚げ・・・1枚
甘酒・・・適量
醤(ひしお)・・・適用

■作り方
1、油揚げを熱湯で油抜きしておく。油揚げはふっくらと厚みのあるものが美味しいですよ。
2、食べやすいサイズにカット。
3、焼き網やトースターなどで両面をカリッと焼く。
4、甘酒をぬり、たっぷりと醤調味料をのせて出来上がり。

甘酒と醤を混ぜて、醤甘酒ペーストにしても美味しいですよ。色々と活用して。

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自然栽培玄米の上にかけても絶品。

子どもたちに繋げていきたい「お袋の味」


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私たちが家で作るごはんの味は、心の中にある温かい思い出「お袋の味」に違いありませんね。

温かい味噌汁や納豆ご飯、のりと醤油のお弁当・・・。

どうか冷凍食品の「袋の味」を子供たちの思い出にしないでください。

過去から伝えられた和食という文化遺産を私たちの次の世代へ受け継ぐという意味においても、日本の伝統食を食べ続ける事は実は大変意味のあることです。

健康だけでない大切なことを、見つめてみませんか?

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IN YOU
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せんりゅうの川柳

【ビジネス特集】 サラリーマン川柳 30年史

2月14日 16時15分

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退職金 もらった瞬間 妻ドローン (元自衛官)

「五・七・五」のリズムで、職場の複雑な人間関係や、せちがらい世間を皮肉る「サラリーマン川柳」。生命保険会社が一般から作品を募集している毎年恒例のコンクールは、ことしで実に30年を迎えました。

バブル景気とその崩壊、そして、長引くデフレ経済… 激動の30年を世のサラリーマンたちは、どんな嘆きを抱え、どう乗り越えてきたのでしょうか。悲哀を笑いに織り込んだ名句から“詠み解き”ます。
(経済部・峯田知幸)

世相を映し出す鏡

ことし、節目の30回を迎えたサラリーマン川柳。13日、5万5000句を超える応募作の中から、主催する会社が選んだ優秀作品の100句がお披露目されました。

今回、選ばれた作品を見てみると、長時間労働の是正など「働き方改革」をテーマにした句が多いことに気付きます。その大半は、職場が掲げる理想と現実のギャップを嘆いています。

効率化 提案するため 日々残業(ビジネスマンみっちゃん)

ノー残業 居なくなるのは 上司だけ(仕事人間)

川柳というと、中高年のおじさんの趣味というイメージがあるかもしれません。しかし、主催する会社によりますと、今回、女性の応募は前年に比べて2倍以上に増加。さらに、30歳未満の若い人たちの作品も40%増えたということです。

背景には、働く女性の増加や、SNSやツイッターで若者が短い文章で自分を表現する文化が浸透していると分析しています。

落ちたのは 女子力、体力、保育園(働くママ・30代女性)

欠席も スタンプひとつ 新社員(えま・20代女性)

流行語や時事ネタが織り込まれた句も、サラリーマン川柳を味わう楽しみの1つ。まさに世相を映し出す鏡と言えます。

こづかいも マイナス金利と 妻が言う(すきま風)

カープ好き 妻みて思う 女子なのか(カープ男子)


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原点は社内広報誌

すっかり定着したコンクール。誕生のきっかけは、1986年に発行された社内広報誌でした。社員に投稿を呼びかけると、赤裸々な本音が詠まれた川柳が次々と寄せられたのです。

川柳の脇には“作者の独り言”も…
秋の空 昔は女 今、上司
(コロコロ変わる上司の心についていくのは大変です)


中には、あまりにリアルで、苦笑を禁じえないこんな句も。
むりやりに 川柳つくらす 鬼副長
(川柳なんて作れませんと言っているのに…)

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サラリーマンが詠む日本経済30年

社内の反響に手応えを感じ、1987年に、広く作品の募集を始めて30年。応募された川柳は、実にのべ110万句に上ります。

激動の日本経済を、サラリーマンはどう切り取り、詠んできたのでしょうか。

第1回のコンクールが行われた1987年、日本はバブル景気のまっただ中。2年後の1989年12月29日、日経平均株価は終値で3万8915円の史上最高値を更新。“土地神話”に踊り、不動産価格は天井知らずのうなぎ登り。

そのころに詠まれた句は…
一戸建て 手が出る土地は 熊も出る(ヤドカリ・1990年)


CMは 疲れた中年 狙い打ち(薬屋・1990年)

2つめの句は、「24時間タタカエマスカ」のフレーズが流行語にもなった栄養ドリンクの広告を詠んだもの。好景気に沸く中、「昼夜を問わず働け!」という空気が充満していた時代でした。

しかし、まもなく資産バブルが崩壊。1992年には、日経平均株価が1万5000円を割り込むまで急落し、サラリーマンの気持ちも穏やかではなくなっていきます。雇用の悪化を表現する“就職氷河期”なる造語が生まれたのも、この時期です。
あの時に 売ればこの株 このマンション(過去の夢・1992年)


おととしに 来てたら君は 即採用(不採用担当・1993年)


十二支が 『ねーリストラ』に 聞こえたり(業績不振・1994年)

その後、サラリーマンの不安はさらに深刻に。1997年以降の金融不安です。バブル崩壊に伴う不良債権処理などが課題となる中、三洋証券や北海道拓殖銀行が経営破綻し、山一証券は自主廃業…。多くの企業でリストラが進み、その厳しい空気は川柳にも反映されています。

窓際で 居られた頃が 華だった(迷仙・1998年)

しっぽ切り トカゲはいいな 生きられる(一笑懸命・2001年)


ついに来た 俺も週休七日制(山川草木・2002年)


大丈夫 君ならやれる 別の事(リストラマン・2004年)

2000年代半ばになると、いったん、リストラを想起させる句は減少します。しかし、デフレ経済が長期化し、サラリーマンの平均給与も減少。切ない節約志向や、小遣いの少なさを嘆く句が多くの共感を集めるようになりました。

仕事減り 休日増えて 居場所なし(居候・2008年)

仕分け人 妻に比べりゃ まだ甘い(北の揺人・2009年)


円高だ! 海外行くぞ 円が無い(縁結び人・2011年)


小遣いの 異次元緩和 未だなし(三児の父・2014年)


川柳で人生が変わる?!

時代の変遷にあわせてサラリーマンの嘆きも変わっていきますが、一方で不変のテーマが「家族」です。今回、私は、16年前に詠まれた川柳の作者を取材しました。

Iモード 妻にも欲しい 愛モード(独楽・2001年)

これは、当時の携帯電話による通信サービス「iモード」にかけた1句。作者は、青森県弘前市の齋藤厚さん(66)です。

厚さんと妻の笑子さんは、ともに元教師。互いに仕事に追われ、すれ違いの日々が続いていたといいます。齋藤さんは「教え子のために、いい授業をしようと頑張っているのは大事な愛情だけれど、僕にも3分の1くらい愛情をくれよという思いだった」と当時を振り返ります。一方、笑子さんは「え!寂しかったのという感じで。時間に追われて、ゆっくり向き合う時間がなかった」と語ってくれました。

川柳をきっかけに、ふたりは互いの関係を見つめ直すことにしました。そして、毎年、手作りの誕生日カードを送り合うことにしたのです。言葉にできない気持ちをつづることで、心の距離も縮まっていきました。16年がすぎた今、齋藤さんが詠んだ川柳です。

ユー(You)が居て 笑顔あふれる I(愛)がいる

寄り添いつづけるサラリーマン川柳

サラリーマン川柳が歩んだ30年の歴史は、日本経済にとって厳しい冬の時代とほぼ重なるといえます。そんな日々を懸命に生き抜いてきたサラリーマンが、面と向かっては吐き出せない本音の受け皿になってきたのが、サラリーマン川柳ではなかったでしょうか。

作者がうっぷんを晴らすだけでなく、同じ境遇の人が読めば「ひとりじゃないんだ!」と共感し、心の支えになったかもしれません。それが、長い間、支持を集めてきた理由だと感じました。そして、2017年。年明けから、アメリカのトランプ政権発足で、多くの人たちが新たな不確実な時代が始まったと感じているでしょう。これからのサラリーマン川柳は、どんな世相を映し出すのでしょうか。
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経済部
峯田知幸 記者

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NHK NEWSWEB
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